【4月15日 AFP】フィリピンのベニグノ・アキノ(Benigno Aquino)大統領が14日、南シナ海(South China Sea)における中国の行動は「世界の他の国々に懸念を生じさせる」と語ったことに対し、中国政府は15日、事実無根だと反発した。

 アキノ大統領は14日に行われたAFPの独占インタビューの中で、中国が領有権の主張を強めることにより、中国以外の国々が国際幹線航路や豊かな海洋資源から排除される恐れがあると指摘し、中国の行動は「世界の他の国々に懸念を生じさせるだろう」と語った。

 これに対し、中国外務省の洪磊(Hong Lei)報道官は15日の定例会見で「フィリピンによる非難は事実無根である」と述べた。

 さらに洪報道官は、中国政府が最近、人工島や滑走路、港湾施設などを建設したことが衛星写真で判明している南沙諸島(英語名:スプラトリー諸島、Spratly Islands)について触れ「フィリピンの領土に南沙諸島が含まれたことはない」と語り、「フィリピンに中国の領土主権を尊重するよう要求する」と付け加えた。(c)AFP