【4月13日 AFP】ヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前米国務長官(67)は12日、米史上初の女性大統領を目指して次期大統領選に出馬する意向を表明した。「普通の米国人」の援護者になるとの決意を語っている。

 元大統領夫人で、7年前にバラク・オバマ(Barack Obama)氏との民主党大統領候補指名争いに敗れたクリントン氏は、2016年大統領選で民主党候補の本命と長く目されてきた。

 同氏は、同日午後3時(日本時間13日午前4時)に公開された選挙運動用ウェブサイトに投稿された2分間の動画の中で「私は大統領に立候補します」と発表。さらに、「普通の米国人は擁護者を必要としています。私はその擁護者になりたいのです。皆さんがただ何とか生きていく以上のことをできるように。皆さんは前進することができる、前進し続けることができるのです」と語り掛けた。

 さらに、「国民は経済難を乗り越えてきました。しかし、状況はいまだに上流層に有利なままです」と指摘した。

 大統領選への出馬表明は、共和党側のテッド・クルーズ(Ted Cruz)とランド・ポール(Rand Paul)両上院議員に続き、クリントン氏が3人目。共和党側ではさらに、マルコ・ルビオ(Marco Rubio)上院議員が13日に立候補を発表すると予想されている他、ジェブ・ブッシュ(Jeb Bush)元フロリダ(Florida)州知事も出馬を前向きに検討している。

 民主党側には他に有力な人物はおらず、クリントン氏はこの日の出馬表明でたちまち党代表に指名される可能性が最も高い候補となった。

 クリントン氏は同じ動画の中で、近々「皆さんの票を得るため、遊説に出る」ことも明らかにした。当面の選挙事務局長を務めるジョン・ポデスタ(John Podesta)氏は同日支持者らに送った電子メールの中で、クリントン氏がまず訪問するのは来年初めに党指名候補を決める予備選挙の投票が最初に行われるアイオワ(Iowa)州で、「遊説開始の正式行事」は来月行われるとしている。(c)AFP