【4月7日 AFP】台湾総統府は6日、軍関係者をめぐる不祥事が相次ぎ国民らからの抗議が起こるなか、馬英九(Ma Ying-jeou)総統が軍行動規範の徹底的な見直しを命じたと発表した。

 国防部(国防省)によると、各部隊が週内の会議で現行の行動規範見直しを行うという。対象となる規範は、基地訪問に関するものから基地内におけるスマートフォン(多機能携帯電話)の使用、性的虐待の防止対策、武器類の管理など多岐にわたる。

 軍関係者をめぐる不祥事のなかでも最も問題となっているのが、台湾陸軍航空隊のパイロット、労乃成(Lao Nai-cheng)中佐だ。

 台湾メディアによると労中佐は先月、北部桃園(Taoyuan)県龍潭(Longtan)の軍基地に無断で親戚や友人を含む26人の民間人を招き、立ち入り禁止区域を見学させた他、写真を撮らせるなどしていた。見学に参加した女性が軍用ヘリコプターの操縦席で撮影した写真や、女性の夫がパイロットのヘルメットをかぶった写真がフェイスブック(Facebook)に投稿されたことから、無断見学が発覚した。

 労中佐は軍パイロット職を解かれた。桃園県の検察当局は中佐の起訴も視野に捜査を進めている。(c)AFP