【4月4日 AFP】米国のアシュトン・カーター(Ashton Carter)国防長官が今月7日から日本と韓国を訪問することが決定した。このところ米政府の関心は中東情勢に向けられているが、米国の世界戦略で重視する地域をアジアに移していくというバラク・オバマ(Barack Obama)大統領の政策(リバランス政策)を強調する狙いがある。

 カーター長官は、来週7日から東京と韓国のソウル(Seoul)を訪問し、その後米ハワイ(Hawaii)州で米太平洋軍(US Pacific Command)司令官と会談する予定。5月に再びアジアを訪れ、シンガポールで開催されるアジア安全保障会議(Shangri-La Dialogue)に出席し、その後インドも訪問する。カーター氏はかつて米国とインドの防衛協力強化に向けた作業に密接に関わってきた。

 米国防総省は声明で、カーター長官による今後2か月で2度のアジア訪問は「同地域における同盟国との防衛関係を確かめ、リバランス政策の主な構想を作り上げる」だろうとしている。

 オバマ大統領は米国の戦略におけるアジア・太平洋地域の優先順位を上げようとしているが、米政権はイスラム過激派組織「イスラム国(Islamis StateIS)」の台頭など中東各地で発生している混乱の対応に追われている。(c)AFP