【4月4日 AFP】イランと主要6か国の核協議で最終合意に向けた枠組みがまとまったことを受けて、イランのハッサン・ロウハニ(Hassan Rouhani)大統領は3日、イランと諸外国の関係の歴史に「新たなページ」が開かれるだろうと述べた。

 テレビ中継された演説でロウハニ大統領は、「あちら側が約束を守るならば、われわれも約束を守る」「核の分野、そしてそれ以外の分野における世界との新たな協力は(イランにとって)新しいページを開くだろう」と述べ、今回まとまった枠組みがイランの外交における転換点になる可能性があるとの見方を示した。

 イランの指導部は国内の懐疑派を納得させようと、実現すれば歴史的となる合意のメリットを強調している。イラン各地のモスクで3日に行われた金曜礼拝ではイスラム教の指導者たちが合意の長所を褒めそやした。

 世界の指導者たちもスイスのローザンヌ(Lausanne)で期限を延長して行われたマラソン協議の末に今月2日にまとまった枠組みを、イランと欧米の12年に及ぶ対立を打開する大きな成果だと称賛している。

 一方外交筋からは3日、最終合意に達するまでになすべきことは多いとの声が聞かれたほか、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は、最終合意がまとまれば世界の安全にとって「大きな危険」をもたらすと述べた。

 イランの最高指導者アリ・ハメネイ(Ali Khamenei)師は今回まとまった枠組みについて反応を示していない。外国に譲歩してイランの核開発計画に制限を付けることに反対しているイラン国内の強硬派が反発する可能性もある。(c)AFP/Arthur MacMillan