【4月4日 AFP】アテネ五輪の陸上男子110メートルハードルで金メダルを獲得した中国の劉翔(Liu Xiang、リュウ・ショウ)が、現役を引退する見通しであることを同選手のコーチが明らかにした。

 劉翔のコーチは、中国のポータルニュースサイトに対し、「彼は引退を発表する準備を進めている」と語っている。

 31歳の劉翔は、2004年のアテネ五輪で中国人選手としては初めてとなる陸上のトラック競技で金メダルを獲得し、中国で絶大な人気を誇っていたが、度重なる故障に悩まされ、引退がささやかれていた。

 劉翔はその後、2007年の世界陸上でも優勝を飾り、2008年の北京五輪でも地元ファンから金メダル獲得が期待されていた。

 しかし、劉翔はメーン会場の北京国家体育場(Beijing National Stadium)で行われた男子110メートルハードルの1次予選をけがで棄権すると、地元ファンはショックを受け、テレビのニュースキャスターは涙を流した。

 そして2012年のロンドン五輪では、予選で最初のハードルに衝突して転倒すると、その後は片足跳びでトラックを走り、最後のハードルに口づけして会場を後にした。劉翔はこれを最後に競技会に出場していない。

 劉翔については、中国紙の新民晩報(Xinmin Evening News)が7日に現役引退を発表すると報じ、そのほかのウェブサイトは、自身の結婚式で引退を表明すると伝えている。(c)AFP