【4月3日 AFP】イタリア・セリエA、ACミラン(AC Milan)のオーナーを務めるシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)氏が、中国政府と直接のつながりがあるグループ企業にクラブを売却する可能性が浮上した。2日、国内メディアが報じた。

 欧州制覇を7度誇るミランは、リーグ戦では優勝争いから遅れて欧州カップ戦への復帰もままならず、ここ数年でクラブ売却のうわさが出ていた。フィリッポ・インザーギ(Filippo Inzaghi)監督率いるチームは現在リーグ戦8位で、首位ユベントス(Juventus)とは勝ち点29差、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)出場権が獲得できる3位とは同14差をつけられている。

askanewsは、ベルルスコーニ氏が3月31日に行われた内輪のイベントで、「クラブの75パーセントを中国人へ売却することで決まった」と語ったと報道。

 関連ニュースを報じた一紙であるガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)は、クラブの株式75パーセントは、10億~15億ユーロ(約1300億~1950億円)程で売却されることになると伝えている。

 ミランは中国国内で屈指の人気を誇る国外クラブといわれており、同紙は中国政府が国内のサッカー人気を高めるため、直接ベルルスコーニ氏に売却を勧めていると伝えている。

 また、同紙はベルルスコーニ氏が今後の契約の中で、現在クラブ副会長を務める娘のバルバラ・ベルルスコーニ(Barbara Berlusconi)氏をクラブの役員にとどめるよう求めたとも報じている。

 ベルルスコーニ氏は数日以内にミラノ(Milan)郊外のアルコレ(Arcore)で中国側の代表と面会するとみられている。(c)AFP/Justin DAVIS