【3月31日 AFP】(一部更新)ペルーの国家情報局(DINI)の情報収集疑惑を追及していた同国議会は30日、アナ・ハラ(Ana Jara)首相の不信任案を72票対42票で可決した。同議会が首相を解任に追い込むのは1968年以来初めて。

 議会の不信任案可決で、同国の最高行政権者であるオジャンタ・ウマラ・タッソ(Ollanta Humala Tasso)大統領は任期1年を残して、7人目の首相を任命しなければならなくなった。大統領は在任4年間で最大の危機を迎えている。

 情報収集疑惑については今月19日、同国の週刊誌コレオ・セマナル(Correo Semanal)がDINIの情報収集の対象となっている人物のリストを掲載。対象には政治家やその家族、ジャーナリスト、財界人、一般国民が含まれていた。

 議会の証人喚問でハラ首相は、この情報収集は少なくとも2政権前にさかのぼるものだと述べた。政府は2月、DINIの一時閉鎖を命じていた。野党議員のハビエル・ベドヤ(Javier Bedoya)氏は「ハラ首相が情報収集を命じたのではなくても、誰かが責任を取る必要があるのは明白だ」と述べた。(c)AFP