【3月30日 AFP】チュニジア当局は29日、首都チュニス(Tunis)で起き外国人観光客ら22人が殺害された国立博物館襲撃の実行犯グループの指導者を殺害したと発表した。一方、チュニスでは同日、事件を受け過激派に反対するデモ行進が行われ、各国の首脳らを含む1万人以上が参加した。

 チュニジア当局によると、襲撃事件の首謀者とされるアルジェリア人のロクマン・アブサクル(Lokmane Abou Sakhr)容疑者は、武装集団「オクバ・イブン・ナファ旅団(Okba Ibn Nafaa Brigade)」のメンバー少なくとも8人とともに殺害された。

 事件ではイスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」が犯行声明を出しているが、当局は、アブサクル容疑者率いる同旅団が事件を実行したものとみている。

 今月18日に起きた事件では、国立バルドー博物館(National Bardo Museum)を武装した男2人が襲撃し、日本人を含む多数の外国人観光客とチュニジア人の警官1人が死亡。28日には事件で負傷したフランス人女性が死亡し、外国人観光客の死者は21人に増えた。

 29日のデモ行進には、警察筋によると1万2000人が参加。「チュニジアは自由だ!テロリズムは出ていけ!」などと叫び、赤いチュニジア国旗を掲げながらバルドー博物館に向けて行進した。

 行進にはまた、チュニジアのベジ・カイドセブシ(Beij Caid Essebsi)大統領の他、フランスのフランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領、イタリアのマッテオ・レンツィ(Matteo Renzi)首相、パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長を含む各国の首脳らも参加した。(c)AFP/Kaouther Larbi