【3月28日 AFP】世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships 2015)は27日、中国・上海(Shanghai)で男子シングル・ショートプログラム(SP)が行われ、羽生結弦(Yuzuru Hanyu)が95.20点で首位に立った。

 羽生は序盤の4回転トーループで氷に手をついたが、残りのジャンプをすべて確実に決め、今季の自己最高得点をマークした。

 20歳の羽生に続いて、スペインのハビエル・フェルナンデス(Javier Fernandez)が92.74点で2位、ソチ冬季五輪銅メダリストでカザフスタンのデニス・テン(Denis Ten)が85.89点で3位に入っている。

 ソチ五輪金メダリストの羽生は、今季のグランプリ(GP)ファイナルで連覇を果たした後、腹痛を引き起こした病気の手術を受けた。その後、療養を経て練習を再開した羽生だが、今度は足首の捻挫に見舞われた。

 前回上海を訪れたとき、羽生はGPシリーズ第3戦の中国杯(ISU Grand Prix of Figure Skating Cup of China 2014)で、練習中に中国の閻涵(Yan Han、ハン・ヤン)と衝突し、あごを数針縫った上、頭部の傷を医療用ホチキスでふさいだ。

 それでも羽生は、「あの事故から多くを学びました。どのようにリカバリーするか。体に負担をかけすぎることなく、どのように練習するかをです」とし、「トレーニングに戻る上で、その経験が役立ちました」と語っている。

 上海オリエンタルスポーツセンター(Shanghai Oriental Sports Center)でこの日一番の注目を集めた羽生は、フレデリック・ショパン(Frederic Chopin)の「バラード第1番(Ballade No 1)」に乗せた演技で、4回転トーループのミスを最小限にとどめると、次のトリプルアクセルを成功させ、最後は3回転ルッツ、3回転トーループのコンビネーションジャンプをしっかりと決めた。

 羽生は、日本で行われた昨年大会からの連覇を目指し、28日のフリースケーティング(FS)に臨む。(c)AFP/Neil CONNOR