【3月27日 AFP】欧州のビール大手4社は26日、カロリー量や成分などの情報を商品に表示すると発表した。愛好家らはまもなく、自身が飲んでいるビールのカロリー量を把握できるようになる。

 5000以上のビール醸造所の代表を務める事業者団体Brewers of Europeによると、ビールのカロリー表示については、デンマークのカールスバーグ(Carlsberg)、オランダのハイネケン(Heineken)、ベルギーのアンハイザー・ブッシュ・インベブ(AB Inbev)、英SABミラー(SABMiller)の4社が支援しているという。

 各ビールメーカーはすでに、製造するビールのアルコール度数については表示している。だが今回は、原材料や栄養素についての情報が表示されることによって、全ての嗜好(しこう)飲料を比較できることは、アルコールを含むか含まないかにかかわらず、消費者にとって有益だとの消費者団体の意見に同意したという。

 新たな表示の開始時期についてはまだ明らかになっていない。

 同事業者団体はすでに、各アルコール飲料100ミリリットルあたりのカロリー量を比較した表を公開しているが、これに対し蒸留酒業界は、ビール業界の動きは誤解を招くもので、責任ある飲酒についてのメッセージをひそかに傷つけるものだと主張している。

 蒸留酒の業界団体SpiritsEuropeは、100ミリリットルという数字は、1人当たりが消費するビールのうちの一部にすぎないかもしれないが、蒸留酒の3杯分に相当すると述べ、この量は、男性に対し推奨される1日当たりの最大アルコール摂取量に相当し、女性の場合はそれを上回る量だと指摘している。(c)AFP