【3月27日 MODE PRESS】「松竹歌舞伎×ユニクロ プロジェクト」の東京お披露目会が26日、都内で開催され、プロジェクトアンバサダーに就任した歌舞伎俳優 四代目 市川猿之助(Ennosuke Ichikawa)氏と「ユニクロ(UNIQLO)」のTシャツブランド「UT」のクリエイティブ・ディレクターNIGO氏が出席した。

■歌舞伎を忠実に再現

「日本を代表する伝統芸能である歌舞伎を、服を通じて現代のポップカルチャーとして世界に発信する」という目的のもと展開されるコレクションでは、歌舞伎のデザインを忠実に再現。猿之助氏が自らの汗とともに布に写し取った隈取りをそのまま再現した『黒塚(くろづか)』のTシャツや、猿之助氏を表す紋である「三つ猿」を、実際の衣装と同じように首回りにあしらったTシャツなど歌舞伎のエッセンスを取り入れたデザインが特徴だ。すでにフランスやアメリカなどでは発売がスタートしており、パリで19日に開催されたローンチパーティーでは、マレ店を劇場に仕立て、市川氏による演目と口上が行われた。

■市川氏起用の背景

「ユニクロ」グローバルマーケティング部プロジェクトリーダーの松沼礼氏は市川氏起用の理由について、「歌舞伎の伝統を継承しながらもスーパー歌舞伎やワンピース歌舞伎など、外国の方や若い人に向けて今の歌舞伎を世の中に新しく広めていく活動をされており、プロジェクト展開にあたって最も適任だと考えた」とコメント。

 市川氏は、「海外ではなんちゃって商品が多いので、今回はこれぞ本物の歌舞伎というものを提供したかった。また、例えば隈取はにらみの効果、すなわち魔除けの意味を持っているというように日本古来のデザインには意味があるので、パワーアイテムのような意味も込めて今回の柄を選んだ」と語った。

■海外での反応に手ごたえ

 パリでの手応えについて聞かれると市川氏は、「現地の反応はとても良かった。ローンチパーティーの次の日に店頭で売れ行きをチェックしたら、現地の人が群がっていたので手ごたえを感じた。まとめ買いをしている人も多かった」と話した。

 さらにデザインを監修したNIGO氏も、「発表の後、海外の友人からも欲しいという連絡を結構いただいた。デザインは猿之助さんや松竹の衣装部さんなどと何度もやりとりして作った。本物を作るために、自分のデザインだけではできなかったので歌舞伎のルールなどを猿之助さんに教えていただいた」と語った。

■関連情報
・ユニクロ 公式HP:http://www.uniqlo.com/jp/
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