【3月24日 AFP】米コーヒーチェーン大手スターバックス(Starbucks)は、コーヒーなどの飲み物を購入した客に人種問題について語ってもらおうと先ごろ開始したキャンペーンを中止した。この呼び掛けについては、懐疑的な見方や辛辣な批判が相次いでいた。

 同社のハワード・シュルツ(Howard Schultz)最高経営責任者(CEO)は公開書簡で、カップに「Race Together(レース・トゥゲザー)」と書き込み、人種問題について語り合うきっかけにしてもらおうとしたキャンペーンを22日で終了したことを発表した。今回の呼び掛けは「より幅広い、長期的な議論を促すきっかけだ」とまとめている。シュルツCEOは先週、米国は「この問題について、新たなレベルの配慮と理解が必要だ」と述べていた。

 一方、同社のコーリ・デュブロワ(Corey duBrowa)上級副社長(広報担当)は先週、ツイッター(Twitter)の自分のアカウントに「大量の否定的なコメント」が投稿されたことから、一時的にアカウントを閉鎖したことを明らかにした。多くの人たちが、このキャンペーンを宣伝目的の企画と捉え、低賃金で働く店頭スタッフが人種に関する議論を促すことを皮肉に感じていた。

 シュルツCEOは、この議論を後押しする考えをあきらめてはいないと発言。この新たな取り組みは「決して終わってはいない」と強調している。(c)AFP