【3月24日 AFP】英ロンドン(London)で23日、ストリートパフォーマーらを対象とした新たなガイドラインが発表された。新たなガイドラインでは、レパートリーの少ないミュージシャンらに対して、演奏が終わり次第速やかに移動するよう求めるなど、見る人や周辺により配慮した内容となっている。

 バグパイプや大音量のギターやドラム、さらには単調になりがちなビートボックスなどは、人をうんざりさせることが多々あるとして、頻繁に場所を移動するか住宅街やオフィス街以外での演奏が推奨された。

 また、混雑する時間帯でのパフォーマンスについては、ピアノ大の物が移動できるスペースの確保が求められた。もしできないようなら、スペースを取り過ぎている可能性があるとしている。

 同ガイドラインを発表したのは、ロンドンのボリス・ジョンソン(Boris Johnson)市長。同市長は昨年、ロンドンの32特別区が定めるルールがますます厳しさを増していると述べ、ストリートパフォーマーらの「立ち入り禁止区域」ができかねないとして警戒感を示していた。

 内容については、警察や市職員、ミュージシャンらの合意によって決められた。ガイドラインは、ストリートパフォーマーと地元当局との間で生じる問題解決のための手段を提供することを目的としているという。

 ストリートパフォーマーらは、公共の場所であればどこでも自由にパフォーマンスを披露することができるが、地下鉄駅構内などの私有地では許可が必要となる。カムデンマーケット(Camden Market)でも許可証が必要だ。一方、セントポール大聖堂(St Paul's Cathedral)があるシティ・オブ・ロンドン(City of London)でのパフォーマンスは一切禁じられている。

 新たなガイドラインは「buskinlondon.com」で見ることができる。ここでは、ストリートパフォーマーらがパフォーマンスを披露することのできる場所や時間について説明しているほか、規定に違反した場合の楽器や道具の没収についても記している。(c)AFP