【3月20日 AFP】ネパール当局は20日、昨年、世界最高峰エベレスト(Everest、8848メートル)への登山中止を強いられた数百人の登山家について、1万ドル(約120万円)相当の昨年の登山許可証の使用を2019年まで認める措置を発表した。

 昨年、ネパール人ガイド16人が死亡する過去最悪の雪崩事故を受けてエベレストは急きょ閉鎖され、数百人単位の登山家が登山計画の中止を強いられた。

 昨年は334人の登山家に許可証が発行され、これによるネパール政府への収入は360万ドル(約4億4000万円)だった。

「昨年登山できなかった登山家全員の許可証の期限を延長することが閣議決定された。彼らは今後5年間、好きなグループで(エベレストに)戻ってくることができる」と、観光省のモハン・クリシュナ・サプコタ(Mohan Krishna Sapkota)報道官は述べた。

 だがサプコタ報道官によると、昨年登山中止を強いられた登山家たちが今年登山する場合は、現在の登山許可証の価格1万1000ドル(約130万円)との差額分1000ドル(約12万円)を支払う必要があるという。

 ネパール政府は昨年の雪崩事故を受け、安全対策と不安払拭(ふっしょく)対策として、エベレストに医師を配属させ、気象予報システムを改善し、従来ルートを見直すことを決定している。(c)AFP