【3月17日 AFP】国連(UN)人道問題調整事務所(OCHA)は17日、バヌアツを先週末に襲った大型サイクロン「パム(Pam)」による死者が24人に達したと発表した。バヌアツのボールドウィン・ジェイコブソン・ロンズデール(Baldwin Jacobson Lonsdale)大統領は、「完全に破壊された」同国のインフラを再建するための支援を訴えている。

 支援団体は、被災地では病気のまん延の懸念がある他、離島との無線や電話が断絶していることから、これまで経験した中で最も困難な状況の一つとなっていると警告。詳しい被害状況はいまだ判明していない。

 バヌアツ政府による公式の死者数は、首都ポートビラ(Port Vila)での6人とされている。同市では最大90%の家屋が損壊した。支援関係者らは、バヌアツの80ある島々の全てに支援物資を届ける手段がないと話しており、遠隔地の村々に到達するのには数日を要するだろうと警告している。

 ポートビラに駐在する国際支援NGOオックスファム(Oxfam)の担当者によると、家を失った人の数は10万人以上に達している恐れがある。全ての学校が破壊され、医療施設や遺体安置所も損傷を受け、避難所は満杯となっているという。また国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)は、最大6万人の子どもたちが被災した恐れがあるとしている。(c)AFP/Claudine WERY