【3月15日 AFP】大型のサイクロン「パム(Pam)」の直撃を受けた南太平洋の島国バヌアツのボールドウィン・ジェイコブソン・ロンズデール(Baldwin Jacobson Lonsdale)大統領は14日、仙台市で開かれている第3回国連(UN)防災世界会議で、大きな被害を受けたバヌアツに支援の手を差し伸べるよう国際社会に訴えた。パムはこの地域としては史上最悪水準の被害をもたらした恐れがあるとみられている。

 ロンズデール大統領は防災会議に出席した各国の代表らを前に、「私は、バヌアツの政府並びに国民の代表として、わが国を襲った今回の大災害への対応に手を貸してくださるよう、国際社会に要請するものであります」と述べた。

 被害の全容は明らかになっていないが、国連が1つの州だけで44人が死亡したという未確認情報をつかんでいるほか、現地では住宅が倒壊し、木が根こそぎ倒れ、道路があちこちで寸断されていると複数の援助団体が伝えている。各援助団体が情報収集と要員の派遣の準備を進めている。被害の調査と支援活動の調整を行う国連のチームは15日夜に現地入りする予定になっている。(c)AFP