【3月13日 AFP】パートナーが人工授精で出産した子どもの養子縁組を求めて提訴し、養子縁組を認めない判決を言い渡された台湾の同性愛者の女性が13日、控訴する方針を表明した。

 台湾の裁判所は2月、子どもに「悪影響」を及ぼす恐れがあるとして、養子縁組を認めない判決を下していた。台湾では、同性愛者の権利や同性婚に対する支持が広まっているが、同性のパートナーが人工授精で出産した子どもの養子縁組をレズビアン(女性同性愛者)が求めたのは初めてだった。

 訴えを起こしたニール・ワン(Neal Wang)さん(36)は、15年間交際しているパートナーのアシュリー・チョウ(Ashley Chou)さんが出産した子どもを正式に養子にすることを希望している。子どもは2人で話し合ってつくることを決め、生まれた双子の男女は現在3歳になる。子どもは2人で養育している。

 台湾の法律では、子どもを出産した母親と婚姻関係にないパートナーが、その子どもを養子にすることが禁止されている。2人は、同性婚が法律で禁じられているために結婚したくてもできず、「事実上」の婚姻関係にあるとして養子縁組を求めている。

 児童福祉団体もワンさんが適切な親であると評価しているが、裁判所は2月、子どもに「悪影響」を及ぼす恐れがあるとして、養子縁組を認めない判決を下した。(c)AFP