【3月11日 AFP】(内容追加)軽快でテントのような構造建築で知られるドイツの建築家、フライ・オットー(Frei Otto)氏(89)が9日、死去した。建築界で最も権威あるプリツカー賞(Pritzker Architecture Prize)の審査委員会が10日、2015年度のプリツカー賞を同氏に授与したことと合わせて発表した。

 プリツカー賞審査委員会は同氏の死去に伴い、授賞発表を2週間繰り上げて行った。同員会は「この賞の歴史に前例のない、大変悲しい出来事」と語った。

 オットー氏は生前に発表したコメントで、「私を建築へと駆り立ててきたのは、特に天災や大惨事の被災者らに役立てるような、新しいかたちの建築物をデザインすることだった」と語っていた。

 代表作には、独ミュンヘン(Munich)五輪競技場(1972年)や、日本人建築家、坂茂(Shigeru Ban)氏との共作ハノーバー(Hannover)万国博覧会のジャパン・パビリオン(2000年)などがある。坂氏は、2014年のプリツカー賞受賞者。(c)AFP