【3月7日 AFP】リビア南部のアルガニ(Al-Ghani)油田を警備していた部隊は、6日にイスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」の攻撃を受け、警備に当たっていた兵士8人が死亡したと発表した。

 警備部隊のアリ・ハッシ(Ali al-Hassi)報道官は、「ISのリビア支部が油田に奇襲攻撃をかけ、8人の兵士が死亡した」と述べた。リビア国営石油会社(National Oil Company)も攻撃の事実を認めた。

 同社の声明によると、未確認の武装グループが油田の建物や施設を襲い、放火して回ったという。社員はすでに避難していたため無事だった。油田から立ち上る煙が60キロメートル近く離れた町ゼラ(Zela)からも見えたという。

 ハッシ報道官によると、付近の油田から警備部隊が駆け付け、油田は奪回された。

 ISは3日、同国中部シルト(Sirte)の南に位置するアル・バヒ(Al-Bahi)油田など2油田を制圧した。リビア国営石油会社は同国の全11油田において、非常事態により契約履行が不可能になったことを意味する「フォース・マジュール(不可抗力)」を宣言していた。

 また同社は4日、治安状況が改善しなければ「国内の油田と港をすべて閉鎖する」と警告を発した。(c)AFP