【3月3日 AFP】豪シドニー(Sydney)のオーストラリア博物館(Australian Museum)は3日、同国沖で見つかった「深海のエイリアン」の異名を持つ希少な海洋生物を公開した。

 突き出た鼻先に鋭い歯、柔らかいピンク色の体など、先史時代の生物を思わせる外見のこの生物は、深海の海底近くに生息するミツクリザメの一種。その生態はほとんど分かっていない。

 オーストラリア博物館で海洋生物収集を担当するマーク・マグルーサー(Mark McGrouther)氏によると、同博物館のミツクリザメは1980年代に2匹が持ち込まれて以来、まだ4匹目。

 今回の個体は、1月に豪南東沿岸イーデン(Eden)近くで、水深約200メートルから漁師が引き揚げたもの。地元の水族館で良好な状態で保管された後、オーストラリア博物館に移送された。

 ミツクリザメは起源を約1億2500万年前までさかのぼる海洋生物で、生きた化石と考えられている。(c)AFP