【3月2日 AFP】国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)は1日、南スーダン北東部で先月拉致された少年の数は数百人に上る恐れがあり、政府支持派の民兵組織が誘拐に関わった可能性があると明らかにした。

 事件は、石油資源が豊富な同国上ナイル(Upper Nile)州内の政府支配地域にある川沿いの町ワウ・シルク(Wau Shilluk)で先月15~16日に発生。ユニセフは先週の発表で、武装組織によって拉致された少年の人数は89人と推計し、中には13歳の少年も含まれていたとしていた。

 ユニセフは新たな声明で、「われわれは現時点で、拉致された子どもは数百人に上る可能性があると考えている」と述べ、「政府側のスーダン人民解放軍(SPLA)に同調する民兵ら」による犯行とみられると付け足した。

 事件の目撃者らによると、武装した所属不明の兵士らが町を取り囲み、住宅を一軒ずつ回って、12歳以上とみられる少年らを力ずくで連れ去ったという。

 内戦が続く南スーダンでは、対立する政府軍と反政府軍の双方が、少なくとも計1万2000人の子どもたちが戦闘員として利用していると、ユニセフは推計している。(c)AFP