【3月2日 AFP】来日中の英国のウィリアム王子(Prince William)は1日、2011年3月11日に起きた東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県石巻市などを訪問した。

 王子は同市で地元住民らと交流した後、津波で流された一帯を見下ろす高台の神社を訪れ、花束を供えて犠牲者を慰霊した。

 その後は同市中心部にある石巻日日新聞(Ishinomaki Hibi Shimbun)の資料館を訪問。同館には、津波で輪転機が使えなくなったために手書きで発行された新聞などが展示されている。滞在中の最後の訪問先となる女川町の仮設商店街「きぼうのかね商店街」では、地元の伝統の獅子舞による歓迎を受けた。

 地元の人々の多くは、震災からほぼ4年が経過した今も被災者らが直面する困難を世界に伝えたいと願っており、ウィリアム王子の被災地訪問は日本にとって重要な意味を持つ。今回の訪問は、被災地が事業を行う場や観光旅行先としても安全であることを証明するものになるとの声も出ている。(c)AFP/Antoine BOUTHIER