【2月26日 AFP】10年前にフランス・パリ(Paris)の倉庫から持ち出されたパブロ・ピカソ(Pablo Picasso)の絵画が、米ニューヨーク(New York)で見つかり、仏政府に返却されることになった。米当局が26日、明らかにした。

 この絵画は約1世紀前に描かれたピカソのキュビズム時代の作品で、昨年12月にベルギーから米国に密輸されようとしていた。内容物を示すラベルにはクリスマス・プレゼント用の手工芸品で価格は30ユーロ(約4000円)相当と書かれていた。

 米検察当局によると「La Coiffeuse」というタイトルで知られるこの作品には数百万ドル(数億円)相当の価値があるという。作品は税関で没収され、米国土安全保障調査部(Homeland Security InvestigationsHSI)に渡された。

 1911年に制作された「La Coiffeuse」は、33×46センチのキャンバスに描かれた油画で、パリの国立近代美術館(Musee National d'Art Moderne)の収蔵作品の一つ。独ミュンヘン(Munich)での展示を最後にパリに戻され保管されていたが、2001年に貸し出し依頼を受けた際、盗難に気付いたという。(c)AFP