【2月26日 AFP】(一部更新)シリアでイスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」に拉致された少数民族アッシリア人のキリスト教徒の数が、これまで報道されていた数の倍を超える220人に上ることが、監視団体の調べで26日、明らかになった。

 英国を拠点とする非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、過去3日間でシリア北東部ハサケ(Hassakeh)県の11の村から少なくとも220人のアッシリア人がISに拉致された。多くは女性や子ども、年配者たちだという。地元のアラブ民族やアッシリア人居住区の代表らを仲介役とした解放交渉が進められている。

 これをうけ、米国と国連(UN)は拉致を強く非難した。

 内戦が勃発する2011年以前のシリアには、キリスト教徒人口120万人中、約3万人のアッシリア人が暮らしていた。だがISがシリアの広域を掌握して以来、IS襲撃の脅威にさらされる危険が高まっている。(c)AFP/Mohamad Ali Harissi