【2月26日 AFP】2014年の世界の美術品の落札総額が、過去最高額に達したことが分かった。依然として中国が最大の市場となった一方で、新設された美術館による購入数が多かったことも、売買高を押し上げた。

 取引価格をはじめとする美術品関連のデータを収集、データバンクを作成する仏アートプライス(Artprice)が中国のアートロン(Artron)と作成し26日に発表した年次報告書によると、2014年に実施されたオークションでの落札価格は総額で前年比26%増の約152億ドル(約1兆8000億円)となった。

 さらに、14年の100万ドル(約1億2000万円)以上の美術品の売買は、過去最高の1679回に上り、10年前のおよそ4倍に膨れ上がった。また、14年に売買された手数料別で1000万ドル(約11億9000万円)以上の美術品は、2005年の18点を大幅に上回り、125点に上った。

 一方で報告書は、オークションに出品された美術品のうち欧米では37%、中国では54%に買い手が付かなかったことから、投機目的の売買が美術品取引のブームを引き起こしているわけではないと指摘している。(c)AFP/Antoine FROIDEFOND