【2月18日 AFP】5月2日に行われるとうわさされている無敗の王者フロイド・メイウェザー・ジュニア(Floyd Mayweather Jr.)とマニー・パッキャオ(Manny Pacquiao)の一戦について、パッキャオのトレーナーが17日、その日に実現するのであれば時間はあまりないと発言した。

「パウンド・フォー・パウンド」のチャンピオンと評され、同世代では最強とされる2人の対戦は、夢の一戦とされながらもここまで実現せず、ボクシングファンを落胆させ続けてきたが、ここ数週間は各メディアが実現間近と報じたことで、待望の一戦をめぐって大きな騒ぎが起きている。

 発端は1月にパッキャオのプロモーターを務めるボブ・アラム(Bob Arum)氏が、対戦交渉は「ごく小さな部分を残すだけ」と発言したことだった。

 その後、英日曜紙サンデー・テレグラフ(Sunday Telegraph)が2億5000万ドル(約296億円)で両陣営が合意したと報道。パッキャオ本人も16日、フィリピンから合意「間近」とのコメントを寄せていた。

 ところが、騒ぎの引き金となった当のアラム氏は翌17日、「何も知らない」と一転してトーンダウンし、メイウェザーも観戦に訪れたNBAオールスターゲーム2015(2015 NBA All-Star Game)の会場で、どちらもまだ契約にサインしていないことを明かしていた。

 こうしたなか、パッキャオのトレーナーを務めるフレディ・ローチ(Freddie Roach)氏は、近いうちに実現が決まらなければ、両選手が万全の状態で試合に臨むのは難しいと話している。

 ローチ氏は、「もうほとんど時間はない。8週間が必要だ。窓はどんどん小さくなっている」と述べ、5月2日の対戦実現に向けて期限が迫っているとの考えを示した。

 ローチ氏によれば、その8週間のうち、最初の2週間は基礎トレーニングと全般的なコンディショニングの期間で、「ボクシングは6週間前から始める。マニーと組むときは、それ以上やると本人が燃え尽きてしまうんだ」という。その一方で、8週間という準備期間は少しなら短くすることも可能だとしている。

 メイウェザーは昨年、5月3日に行う試合の対戦相手を、自身の37回目の誕生日である2月24日に発表している。仮にメイウェザーが同じことをした場合、5月2日の対戦まで残り9週間での発表になる。

 2009年以降、可能性が報じられては、そのたびに立ち消えとなってきた両者の対戦だが、ローチ氏は今回こそ実現すると考えている。

「かなり近いところに来ていると思う。そう遠くない将来に実現するだろう。フロイドはやりたいと言っている。マニーもやりたいと言っている。ファイトはそうして実現するものだ」

 パッキャオの通算戦績は57勝(38KO)5敗2分、メイウェザーの戦績は47勝(26KO)となっている。パッキャオは今週、ドーピング検査についてのメイウェザー側の要求を受け入れたと発言している。