【2月17日 AFP】東アフリカのタンザニア北部で14日夜、アルビノ(先天性色素欠乏症)の幼児が誘拐され、現地ではこの幼児が殺害されて体の一部が呪術に用いられた可能性が危惧されている。

 事件が起きたのはタンザニア北部のチャト(Chato)で、暴漢2人が住宅に押し入り、台所にいた母親に山刀で切りつけた後、1歳半の幼児を連れ去った。当時、近くにいた父親が現在、事情聴取を受けている。警察は犯人逮捕への協力を一般に呼び掛けている。

 国連(UN)によれば、タンザニアでは呪術に使うとして、アルビノの人々の遺体の一部が売買されており、2000年以降少なくとも74人のアルビノの人々が殺害されている。遺体は全身では7万5000ドル(約880万円)、一部では約600ドル(約7万円)で売買されるという。

 また今年は10月に大統領選が予定されており、政治家たちが呪術師に頼ることから、アルビノの人々に対する襲撃も増加しているという。(c)AFP