【2月13日 AFP】ニュージーランド南島(South Island)、ゴールデン湾(Golden Bay)のフェアウェル岬(Farewell Spit)の浜辺で13日、約200頭のゴンドウクジラが打ち上げられているのが見つかった。同岬では頻繁にクジラが座礁することから、クジラたちにとっての「死のわな」として知られている。

 ニュージーランド環境保全局(DOC)によると、フェアウェル岬で座礁したゴンドウクジラは198頭。このうち少なくとも24頭は死んだが、救助隊員らが生存しているクジラを海に戻す作業を続けている。

 DOCのアンドルー・ラマソン(Andrew Lamason)広報担当は、座礁したクジラを海に帰す作業は難しく危険を伴うことから、DOCはゴールデン湾の訓練経験のあるボランティア140人とともに作業を進めていると説明した。

 13日夜までにクジラたちを海に帰せなければ、作業は、再び高潮となる24時間後まで待たなければならないという。

 ニュージーランド南島の北端にあるフェアウェル岬の浜辺では、数年前から幾度となくクジラの大量座礁が繰り返されてきた。こうした座礁は過去10年で少なくとも8回起きており、昨年1月には1週間内に2回もあった。だが1度に座礁した頭数としては今回は最大規模だ。

 クジラが大量に座礁する原因は分かっていない。病気になった仲間やはぐれた家族を助けようとして座礁すると推測する科学者もいれば、フェアウェル岬のようなある種の特徴的な地形がクジラの音波探知能力を狂わせ座礁してしまうのではないかとの説を唱える科学者もある。(c)AFP