【2月11日 AFP】1969年に人類初の月面着陸に成功したアポロ11号(Apollo 11)のニール・アームストロング(Neil Armstrong)船長のオハイオ州(Ohio)シンシナティ(Cincinnati)にある自宅から非常に貴重な記念の品々が見つかり、その一部が首都ワシントン(Washington)の国立航空宇宙博物館(National Air and Space Museum)に展示された。

 アームストロング氏の歴史的な「小さな一歩」の瞬間を撮影するため、月着陸船「イーグル(Eagle)」の窓に取り付けられていた16ミリカメラをはじめとするこれらの品は、自宅のクローゼットを掃除していた同氏の妻が発見、同博物館に寄贈した。アームストロング氏は2012年8月に死去している。

 発見されたのはこのほか、月面で一度だけ休憩を取った際に体を支えるために使用した2本の腰ひものうちの1本など。これらは白い布製のバッグにしまってあったが、このバッグも宇宙探査機の内部で使用されていた可能性がある。月面に置いてくる予定だったものをアームストロング氏が持ち帰り、保管していたとみられる。

 国立航空宇宙博物館の学芸員、アラン・ニーデル(Allan Needell)氏はこれらの品について、「これ以上に胸が高鳴るようなものがあるとは考えられない」と述べている。

 ニーデル氏が博物館のホームページで明らかにしたところによると、音声通信を書き起こした記録から、アームストロング氏とバズ・オルドリン(Buzz Aldrin)宇宙飛行士は月周回軌道上の司令船に戻ってすぐ、マイケル・コリンズ(Michael Collins)宇宙飛行士とこれらの品について話し合っていたことが明らかになっている。

 また、これらの品が人目に触れるのは、アームストロング氏の月からの帰還後、初めてのことだという。(c)AFP