【2月10日 AFP】米国務省は9日、シリアとイラクでイスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」の戦闘員として活動しているドイツ人の元ラップ歌手を「テロリスト」に指定したと発表した。

 テロリストに指定されたのは独ベルリン(Berlin)でラップ歌手として活動していたデニス・カスパート(Denis Cuspert)容疑者(39)。現在は「アブ・タルハ・アルマニ(Abu Talha al-Almani)」と名乗っている同容疑者は、欧米人のIS戦闘員の中で最も名が知られている人物の一人で、すでに国際連合(UN)が指定した国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)支持者リストに入っている。

「国際テロリスト」に指定されたカスパート容疑者の米国内資産は凍結され、同容疑者との取引も禁じられる。米国務省によると、カスパート容疑者は2012年にISに加わった後、何度も同組織の動画に登場。昨年11月に公開された動画の中では、切断された頭部を手に持ち、ISに逆らったため「処刑」された男性のものだと主張している。

 カスパート容疑者はISの最高指導者アブバクル・バグダディ(Abu Bakr al-Baghdadi)容疑者に忠誠を誓い、ドイツ人をIS戦闘員に勧誘する活動を率いている。(c)AFP