【2月7日 AFP】メキシコ南部ゲレロ(Guerrero)州の太平洋沿岸のリゾート地アカプルコ(Acapulco)で5日、数か月前に閉鎖されていた火葬場から腐乱した遺体60体が見つかった。

 メキシコ当局が6日、発表したところによると、葬祭場「パシフィック火葬」の建物から悪臭がするとの近隣住民からの苦情を受けて火葬場に入った警察官が遺体を発見した。遺体は白い布で覆われ、子供の遺体や積み重ねられているものもあった。

 亡くなった親族の火葬をパシフィック火葬に依頼していた人々は不安を募らせてアカプルコの遺体安置所を訪れ、見つかった遺体に親族のものが含まれていないか調べてほしいと当局に要請した。

 近年、アカプルコは麻薬抗争に巻き込まれ、近辺で頻繁に犠牲者の遺体が見つかるなど人気リゾートの名に影を落としている。ただし今回の遺体発見に関しては、警察では遺体の適切な取り扱いを怠った死体遺棄事件とみている。

 ゲレロ州の検察当局によると、見つかった男女や子どもの遺体は防腐処理が施され、火葬にする準備がされていたという。現在、死体の冒涜(ぼうとく)、埋葬および死体発掘規定違反の疑いで捜査が進められている。(c)AFP/Allan Garcia