【2月7日 AFP】アフリカサッカー連盟(CAF)は6日、アフリカネーションズカップ2015(2015 The Africa Cup of Nations)準決勝での暴動を受け、開催国の赤道ギニアに罰金10万ドル(約1200万円)を科したと同時に、エボラ出血熱の感染拡散を懸念して今大会の開催を見送ったモロッコに対して、今後2大会の出場権はく奪を言い渡した。

 6日に首都マラボ(Malabo)行われた赤道ギニア対ガーナの試合では、一方的な展開に不満を爆発させた赤道ギニアのファンがペットボトルや椅子をピッチに投げ込み、30分以上の中断を余儀なくされていた。

 3-0で試合に勝利したガーナだが、身の危険を感じた同国のファン500人あまりがピッチになだれ込むなど、収まりのつかない状態に。ガーナサッカー協会(GFA)は、「まるで交戦地帯のようだった」と状況を伝えた。

 大会の開催を見送ったモロッコは、罰金100万ドル(約1億2000万円)が科された上に、賠償金約11億円の支払いを命じられ、CAFはモロッコ側の言い分を聞き入れるつもりはないという。

「CAF執行委員会は、連盟の利益を考えた上で、王立モロッコサッカー連盟(FRMF)の言うところの不可抗力という理由は受け入れられないという判断をした」

「CAFは、モロッコ代表チームが2017年と2019年のアフリカネーションズカップに出場することを禁じ、法定の罰金100万ドルを科す」

「これとは別に、FRMFに対しては、物的被害の賠償金805万ユーロ(約10億8500万円)を請求する」

 CAFは一方で、準々決勝の赤道ギニア対チュニジア戦で、不正があったと主張したチュニジアサッカー連盟(FTF)の会長に対し、CAFが主催するサッカー活動の禁止を言い渡した。

 CAFは、「フェアプレー精神と、アフリカネーションズカップ2015の兄弟愛を尊重し」、7日に行われるコンゴ民主共和国との3位決定戦を無観客で行う措置は取らないものの、再び騒ぎが起こるようなことになれば、「赤道ギニアの次の公式戦は、問答無用で無観客試合になる」と警告している。(c)AFP/Yann BERNAL