【2月4日 AFP】職場までの33キロを毎日歩いて通勤しているという米ミシガン(Michigan)州デトロイト(Detroit)の男性に20万ドル(約2350万円)以上の募金がクラウドファンディングを通じて寄せられた──通勤用の車両を購入するための資金集めだったが、集まった募金は十分すぎるものとなった。

「当初の達成目的額は5000ドル(約60万円)だった」と、クラウドファンディングサイト「ゴー・ファンド・ミー(GoFundMe)」で、厳しい通勤を10年にわたって続けているジェームズ・ロバートソン(James Robertson)さん(56)のための募金運動を立ち上げた大学生のエバン・リーディー(Evan Leedy)さん(19)は話す。募金は8000人以上から寄せられたという。

 地元紙デトロイト・フリー・プレス(Detroit Free Press)は、1日の日曜版で、ロバートソンの通勤について報じていた。

「(ロバートソンさんに)家と職場を往復できる車をプレゼントしたいと思った。大勢の人たちからの募金のおかげで、集まった金額は車の購入資金をはるかに超えた。みなさんに感謝したい」(リーディーさん)

 募金は車購入資金のほか、自動車保険や燃料費などの諸経費にも充てられる予定。

 デトロイト・フリー・プレスによるとロバートソンさんの勤務先は、デトロイト郊外ロチェスターヒルズ(Rochester Hills)にある工場。途中、バスが利用できる区間も一部あるが、ほとんどの距離を毎日徒歩で通勤しているという。

 ロバートソンさんの徒歩通勤は、それまで使用していた自動車が壊れて以来、10年以上も続いているという。10ドル55セント(約1240円)の時給では新車を買うことができないのだ。

 集まった金額は3日夕刻現在で、すでに目標額を22万6000ドル(約2700万円)上まわっているが、同情した読者からの寄付が依然として続いているという。(c)AFP