【2月3日 AFP】ファストフード大手、ケンタッキーフライドチキン(KFC)がフィリピンで、ソーセージをパンに挟むのではなく、フライドチキンで巻き上げ、チーズソースをかけたホットドッグを発売した。ソーシャルメディアでは早くも話題となっているが、栄養士たちは戦々恐々としている。

「ダブル・ダウン・ドッグ(Double Down Dog)」と名付けられた新メニューは、ホットドッグとフライドチキンに対するフィリピン国民の愛情に答えようとしていると、KFCフィリピンのマーケティング・ディレクター、エロール・マグダート(Errol Magdato)氏はいう。「われわれフィリピン人は食べ物のことになると非常に冒険好きだということも、ホットドッグが大好きだということも分かっている」

 KFCフィリピンで独自開発された「ダブル・ダウン・ドッグ」だが、カロリーでいえば、ダブルチーズバーガーと同じか少ないくらいで、顧客の評判は上々だという。「ダブル・ダウン・ドッグ」は1月末に2日間、一部の店舗で限定50個で販売されたが、今回、正式メニューとなった。

 しかし、マニラ(Manila)で食品会社を経営するシェフで、完全菜食主義者(ビーガン)のマリー・ゴンザレスさんは「ダブル・ダウン・ドッグ」について、「実に気持ち悪い」と拒否を示している。ゴンザレスさんは、「すべて肉だけでできているサンドイッチなんて、痛風や糖尿病、心疾患など、病気そのものに食事を与えているも同然。悲しいことに、ファストフード産業がどういうものかを表している一例だ」とAFPに語った。

 現在のところ「ダブル・ダウン・ドッグ」がフィリピン国外で販売される予定はないが、ソーシャルメディア上では国境を越えて話題が広がっている。ニュースサイト「マッシャブル(Mashable)」は「KFCが最新のふざけた食品を発売した」と評し、ポップカルチャー情報サイト「Uproxx」は新商品を「KFCのひどい最新ファストフード」と評した。またマイクロブログのツイッター(Twitter)には「悪魔よ、ありがとう。ダブル・ダウン・ドッグを発明してくれて」という投稿があった。(c)AFP