【2月3日 AFP】世界中で愛好されているボードゲーム「モノポリー(Monopoly)」のファンなら、いつか本物のお金でプレイしたいと夢見たことのない人は一人もいないだろう──。モノポリーが登場して80年の節目を迎える今年、玩具メーカー「ハズブロ(Hasbro)」の仏法人が、この「夢」を実現させようとしている。

 ただ、夢を叶えられるのはたった80人のゲーム購入者だけだ。ハズブロは、ゲーム用の紙幣を本物の紙幣と置き換えたパッケージを80セット用意した。

 1等賞は、ゲーム用の紙幣ではなく、総額2万580ユーロ(約274万円)本物のユーロ紙幣が同梱されているものだ。これは1セットのみ販売となる。

 2等賞は10セット用意された。これには本物の20ユーロ札5枚、50ユーロ札2枚、100ユーロ札1枚の合計300ユーロ(約4万円)分の紙幣が入っている。

 69セット用意された3等賞は、10ユーロ札5枚と20ユーロ札5枚の合計150ユーロ(約2万円)だ。

 賞金入りのゲームセットを2日に発売したハスブロ・フランス(Hasbro France)のブランドマネジャーは、「何か変わったことをやりたかった」とコメントを発表している。

 ゲーム用紙幣を本物に置き換える作業は、仏東部の小さな町、クレウツバルド(Creutzwald)にある同社施設で厳しい管理態勢の下に行われた。商品はここで梱包され、国内各地に出荷される。

■「誰もが遊べる」

 しかし、ひとつの問題が生じた。本物の紙幣が入ったゲームセットは、箱がわずかに膨らんでしまったのだ。このわずかな違いが特定要因となってしまう恐れがあるという。箱の重量については、本物と偽物の紙幣の間に認識可能な相違はなかった。

 箱に詰める紙幣を数えた同社担当者は「精密な定規を持って店舗に行くのでなければ、この相違はごくわずか」と語っている。

 ハスブロによると、モノポリーは43言語に翻訳され、111か国で販売されているという。(c)AFP/Paul AUBRIAT