【1月29日 AFP】イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」による日本人人質事件は、ヨルダン政府が28日、同国人パイロットの解放と引き換えに死刑囚の釈放を提案した後、イスラム国側が提示した後藤健二(Kenji Goto)さん殺害の期限を迎えたとみられ、ヨルダンと日本の両政府は2人の安否確認を急いでいる。

 ヨルダンのナセル・ジュデ(Nasser Judeh)外相はグリニッジ標準時(GMT)の28日午後3時(日本時間29日午前0時)ごろ、ツイッター(Twitter)への投稿で、イスラム国に拘束されている同国人パイロットのモアズ・カサスベ(Maaz al-Kassasbeh)さんについて「生存の証拠を(イスラム国に)求めたが、まだ返答は得ていない」と発表。また、その約1時間前には、イスラム国が釈放を要求しているサジダ・リシャウィ(Sajida al-Rishawi)死刑囚はまだ釈放されていないと述べていた。

 東京では、岸田文雄(Fumio Kishida)外相が「後藤さんの映像を確認してから、すでに24時間が経過している。特段大きな動きがあったとの情報には、接していない。厳しい状況は続くが、最善を尽くしていきたい」と表明。「引き続き緊張感を持って、ヨルダンと連携しながら最善を尽くしていきたい」「多くの情報が飛び交っている。しっかり確認し、対応を慎重に考える作業を丁寧にやっていかなければならない」などと述べた。(c)AFP