【1月28日 AFP】イスラエル軍の戦車が28日、レバノン南東部を砲撃したと、複数の治安筋がAFPに語った。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相はこれに先立ち、レバノンとの国境沿いでイスラエル軍の車両が攻撃されたと述べ、武力行使を示唆していた。

 情報筋2人はAFPに対し、レバノンの国境沿いの村に十数発の砲弾が発射され、イスラエル軍の戦闘機が現地の上空を飛行していると述べた。これまでのところ死傷者の報告はない。

 治安筋の一人はAFPに対し「南部の5つの村に対して少なくとも15発の砲弾が発射された」と述べた。また別の治安筋はイスラエル軍が2分おきに砲撃を続けていると語った。

 これに先立ちイスラエル軍は、レバノンとの国境沿いのイスラエル占領地域で、軍の車両が対戦車砲で攻撃されたと発表。これを受けてネタニヤフ首相は「イスラエル国防軍(Israel Defense ForcesIDF)は全ての戦線において武力行使する準備がある」と表明していた。

 イスラエル軍車両への攻撃についてはレバノンのイスラム教シーア派(Shiite)原理主義組織ヒズボラ(Hezbollah)が犯行声明を出している。ヒズボラ系のテレビ局アルマナル(Al-Manar)は「(ヒズボラは)けさ、イスラエル軍の兵士や将校数人を乗せた数台の車列を攻撃した」「(イスラエル軍)兵士数人が死傷した」との声明を伝えていた。(c)AFP