【1月29日 AFP】糖入り甘味飲料を大量に摂取する少女は、月経開始年齢が早いとする研究結果が28日の欧州の学会誌「ヒューマン・リプロダクション(Human Reproduction)」に発表された。月経開始年齢が早いと後年、乳がんリスクが高まると指摘されていることから、この発見は重要だと論文は主張している。

 研究チームは1996~2001年にかけて、9~14歳の米国の少女5500人以上を対象に追跡調査を行った。研究開始時、少女らは月経が始まっていなかったという。

 研究の結果、月経開始年齢の全体平均は12歳7か月だったが、糖入り甘味飲料を1日1.5杯以上飲む少女たちは、1週間に2杯以下しか飲まない少女たちに比べ、月経の開始が2.7か月早かった。この傾向は少女たちの体重と身長の比、つまり体格指数(BMI)やカロリー摂取量、運動量には関係なくみられた。

 研究チームは、月経開始が2.7か月早いと、乳がんのリスクに「わずかな影響」があると解釈できるとしている。過去には、月経開始年齢が1年早いと、乳がんにかかるリスクが5%上昇するとしている研究もある。またチームは過去の研究が、大量の砂糖を即座に摂取するとホルモンの一種であるインスリンの値が急上昇し、さらに連鎖反応で性ホルモン濃度にも影響を及ぼすとしている点を指摘している。

 ただし、今回の研究をめぐっては、参照された体格や甘味飲料摂取量のデータが、少女の自己申告か両親の報告に頼っているために誤差が出やすいとして、研究の不備を指摘する声もある。(c)AFP