【1月28日 AFP】スウェーデンの世界的ヒット小説「ミレニアム(Millennium)」3部作の続編が、8月に35か国で出版される。版元である同国の大手出版グループ、ノーシュテッツ(Norstedts)が27日、発表した。「ミレニアム」は作家・故スティーグ・ラーソン(Stieg Larsson)氏が執筆した推理小説。

「That Which Does Not kill」と題された同作は、同国の作家ダビド・ラーゲルクランツ(David Lagercrantz)氏が昨年11月に執筆を終えたばかり。同氏は、サッカー・スウェーデン代表のズラタン・イブラヒモビッチ(Zlatan Ibrahimovic)選手の自伝の共著者として知られ、ラーソン氏が2004年、心臓発作で死亡した後、同シリーズを引き継いだ。

 続編では、「ドラゴン・タトゥーの女(The Girl with the Dragon Tattoo)」で有名になった、極端に非社交的だが才覚のある調査員のリスベット・サランデル(Lisbeth Salander)が引き続き登場する。

 ラーゲルクランツ氏は、日刊紙ダーゲンス・ニュヘテル(Dagens Nyheter)に「私がこの作品で活用したのは、スティーグ・ラーソンが残した膨大な神話、彼が創りあげた世界だ」と述べ、また社会・政治問題の批判と、犯罪の陰謀を織り交ぜて構成するラーソン氏の手法を忠実に踏襲していることにも触れた。

 2004年に他界した当時、ラーソン氏は、少なくとも新たに7冊の小説を書く計画を立てていたと報じられている。

 ノーシュテッツは、同社と出版契約を結んでいる35か国の大半の国における8月27日の続編の発売計画を、ダン・ブラウン(Dan Brown)氏の小説「ダ・ヴィンチ・コード(Da Vinci Code)」がもたらした2003年の世界的な大反響になぞらえている。

 同社によると、シリーズの最初の3冊は、2005年に発売された初版の「ドラゴン・タトゥーの女」以降、全世界で8000万部台の売れ行きとなっている。(c)AFP