【1月28日 AFP】イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」は27日、人質になっている日本人フリージャーナリストの後藤健二(Kenji Goto)さんとみられる男性の新たな画像と音声による声明を公開し、ヨルダンで収監されている死刑囚の女を釈放しない限り、後藤さんとヨルダン人パイロットの2人を24時間以内に殺害すると脅迫した。

 イスラム過激派の複数のウェブサイトに投稿された画像には、ヨルダン人パイロットのモアズ・カサスベ(Maaz al-Kassasbeh)さんの写真を掲げる後藤さんとみられる男性が写っている。

 背後に録音された声もやはり後藤さんのものとみられ、2006年から収監されているサジダ・リシャウィ(Sajida al-Rishawi)死刑囚の釈放にヨルダンが応じていないせいで、自分も解放されずにいると指摘している。

 その後には先週公開された、イスラム国が人質に取っていたもう1人の日本人、湯川遥菜(Haruna Yukawa)さんを殺害したと表明した画像が続き、リシャウィ死刑囚が釈放されなければ次に殺害されるのは後藤さんだとした。

 この新声明の公表を受けた日本政府は、ヨルダンに協力を要請中だとしている。一方、中東で最も親日的な国の一つで穏健派のイスラム教国家であるヨルダンからのコメントは出ていない。

 ヨルダン人パイロットのカサスベさんは先月24日、シリア北部でイスラム国空爆のためF16戦闘機を操縦中に同機が墜落し、それ以来イスラム国に拘束されている。(c)AFP