【1月27日 AFP】韓国の聯合(Yonhap)ニュースは26日、競泳男子で4つの五輪メダルを獲得した朴泰桓(Tae-Hwan Park、パク・テファン)が、ドーピング検査で陽性反応を示したと報じた。

 朴のマネジメント会社は即座に声明を発表し、原因は国民的スター選手が受けた注射にあるとして地元の医師を批判している。

 聯合ニュースはマネジメント会社の話として、韓国で最も輝かしいアスリートの一人である朴は、昨年の第17回アジア競技大会(17th Asian GamesAsiad)前に地元の病院でカイロプラクティック治療を受け、その際に受けた注射に禁止薬物が含まれていたと伝えている。

 マネジメント会社は声明の中で、「病院から注射を勧められた際に、朴は何度も禁止薬物が入っていないか確認した」と主張している。

「すると医師は、まったく問題ないと答えた。それにもかかわらず、禁止薬物が含まれていたことが判明した」

「朴は風邪薬さえも服用していないのに、ドーピング検査で陽性になるはずがない。今回の結果には、誰よりも本人が衝撃を受けている」

 朴のマネジメント会社はまた、病院に対して法的措置に出る用意があるとしている。

 国際水泳連盟(FINA)のコーネル・マルクレスク(Cornel Marculescu)事務総長は、AFPの取材に対してコメントを避け、30日に反ドーピング委員会による会合が行われる予定だと述べるにとどまった。

 朴は2008年に行われた北京五輪の男子400メートル自由形で金メダル、200メートル自由形で銀メダルを獲得し、韓国競泳初の五輪メダリストになった。

 2012年のロンドン五輪でも両種目で銀メダルを獲得した朴は、2007年と2011年の世界水泳選手権(FINA World Championships)でも400メートル自由形で金メダルに輝いている。

 しかし25歳の朴は、母国開催となったアジア大会で銀メダル1個と銅メダル5個にとどまり、地元の観客の前で失意の結果に終わった。(c)AFP