【1月25日 AFP】イスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」は23日、ナイジェリア北東部ヨベ(Yobe)州の村で拉致し、拘束していた人質192人を解放した。人質の大半は女性だという。地元指導者とナイジェリア軍関係者が24日、AFPに対し明らかにした。

 解放されたのは、今月6日に同州のカタルコ(Katarko)村から連れ去られ、ボコ・ハラムの支配地域2か所で拘束されていた192人。村からは、女性と子ども合わせて218人が拉致されていた。

 ダマツルでAFPの取材に応えたカタルコ村の指導者によると、ボコ・ハラムは女性たちをトラック4台に分乗させ、2回に分けて州都ダマツル(Damaturu)から約8キロ離れたギルブワ(Girbuwa)村まで送り届けた。女性たちはその後、政府の保護下にあるという。

 武装した男ら数十人による襲撃を受けたカタルコ村では男性25人が殺害されたほか、住宅や商業施設が焼き払われた。地元の自警団員たちは、カタルコに近いブニヤディ(Buni Yadi)で地元の狩猟者や自警団員らがボコ・ハラムのメンバー複数を殺害し、多数の身柄を拘束したことへの報復との見方を示していた。

 ナイジェリア北東部ではボコ・ハラムによる襲撃が毎日のように発生しており、拉致された人の正確な数は把握できていない。カタルコ村の事件も、これまでほとんど報道されていなかった。(c)AFP