【1月25日 AFP】インドネシア沖で墜落したエアアジア(AirAsiaQZ8501便の捜索隊は24日、機体胴体部分の引き揚げに臨んだが、失敗した。機体の残骸からは新たに4人の遺体が収容された。

 ジャワ海(Java Sea)に沈んだエアバス(Airbus)A320-200型機の胴体部分は、14日にシンガポール海軍によって発見されていたが、悪天候続きのため捜索隊が到達できずにいた。23日になって、インドネシアの潜水チームが胴体部分の内部に入ることに成功。翌24日に引き揚げ作業が始まった。

 しかし、インドネシア救助当局のS・B・スプリヤディ(S.B. Supriyadi)氏は、AFPの取材に「本日の捜索は失敗に終わった。つり索が外れ、機体胴部は再び海底に沈んでしまった」と説明した。その際、機体の残骸から複数の遺体が落下したという。

 機体から出てきたとみられる遺体4体は収容された。これまでに遺体で収容された犠牲者は69人となった。

 機体の引き揚げ作業は25日に再開される予定。スプリヤディ氏によると、胴体部分から約500メートル離れた地点にコックピットらしき残骸があることがソナー探知で明らかになったが、捜索隊はこの残骸の確認よりも引き揚げ作業を優先するという。

 潜水チームの報告によれば、胴体部分の内部は暗く、ケーブル類が絡み合い、座席が浮遊するなど遺体捜索が困難な状況で、救助当局としては機体を引き揚げることで内部の捜索を加速させたい考えだ。

 乗客乗員162人を乗せたQZ8501便は先月28日、インドネシアのスラバヤ(Surabaya)からシンガポールに向けて飛行中、悪天候の中で墜落した。(c)AFP