【1月25日 AFP】米運輸保安局(Transportation Security AdministrationTSA)は23日、2014年に米国内の空港で検査官らが乗客の機内持ち込み手荷物の中から発見・押収した銃器の数は前年比22%増の2212丁に上り、過去最多となったと発表した。

 平均すると毎日約6丁の銃器が押収された計算になる。TSAの声明によると、押収された銃器の80%以上が装弾されていた。

 TSAが2014年に全米各地の空港で検査した乗客の数は延べ6億5350万人、手荷物の数は同17億個。検査を実施した空港は2013年より19か所多い224か所で、押収された拳銃の数が特に多かったのは、ダラス(Dallas)、アトランタ(Atlanta)、フェニックス(Phoenix)、ヒューストン(Houston)、デンバー(Denver)の各空港だった。

 ダラスの空港ではアサルト(攻撃用)ライフルと銃弾の入った弾倉3本が一緒に発見されたほか、ニューヨーク(New York)のラガーディア空港(La Guardia Airport)では94歳の男性が装弾した38口径のピストルを腰に差しているのが見つかった。ロサンゼルス(Los Angeles)の空港では手りゅう弾、フロリダ(Florida)州タンパ(Tampa)の空港ではプラスチック爆弾が押収された。

 さらに、カリフォルニア(California)州サンタローザ(Santa Rosa)ではメキシコの薄焼きパン、トルティーヤで肉などを包んだ料理エンチラーダの中に隠された刃物が、バージニア(Virginia)州ニューポートニューズ(Newport News)ではグリーティングカードに挟まれたかみそりの刃が押収された。

 米連邦法によって、装弾されていたか否かにかかわらず、旅客機の機内に銃器を持ち込もうとした者は、刑事訴追され1万ドル(約120万円)の罰金が科される可能性があるが、装弾されていない銃器であれば、危険を及ぼさないように梱包して鍵の付いた入れ物に入れた上で預け入れ荷物とすることは認められている。(c)AFP