【1月24日 AFP】イスラム教スンニ派(Sunni)の過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」が人質に取った日本人2人の殺害を予告している事件について、イスラム国が示した身代金支払いの期限が過ぎた後の24日未明、中山泰秀(Yasuhide Nakayama)外務副大臣は2人の救出を「絶対にあきらめない」と語った。

 支払い期限を1日過ぎた現時点で、イスラム国は沈黙を守っており、フリーランス・ジャーナリストの後藤健二(Kenji Goto)さんと、後藤さんが助け出そうとしたとされる会社経営者の湯川遥菜(Haruna Yukawa)さんの消息は分かっていない。イスラム国側は身代金として「72時間以内」に2億ドル(約235億円)を支払わなければ2人を殺害すると脅迫している。日本政府は身代金支払いの期限を23日午後2時50分ごろと解釈していた。

 ヨルダンの首都アンマン(Amma)の日本大使館で現地対策本部を指揮している中山外務副大臣は、報道陣に対し「さまざまなルートを通じて解放に向けた努力を重ねているものの、道のりは厳しい状況だ」「すべて(の情報)を一から改めて、しっかり精査する。その一点に絞っており、絶対にあきらめない。絶対に2人をしっかりと帰国させるということが私の使命だと思っている」と述べた。

 一方、岸田文雄(Fumio Kishida)外相は24日朝に開かれた緊急対策本部の会合の後、記者団に「新たに報告することはない」と述べた。(c)AFP