【1月21日 AFP】アイスランド人歌手のビョーク(Bjork)が20日、数か月後の発表予定だった新作アルバムを前倒してリリースすることを発表した。アルバムに含まれていた新曲がインターネット上で流出したためとみられている。

 3年ぶりの新作となる「Vulnicura」についてビョークは、失恋における「完全な傷心のアルバム」と説明し、24時間以内に発表することを明らかにした。

「Vulnicura」をめぐっては、3月のリリース予定であることが、その曲目リストとともに最近発表されたばかりだった。しかし発表からわずか数日後の20日、アルバムからの楽曲がネット上に流出した。

 ソーシャルメディアのフェイスブック(Facebook)とツイッター(Twitter)への投稿で、ビョークは、曲の流出には直接触れなかったが、興味を示してくれたファンに感謝するとコメントしている。

 ビョークはこの新作で、失恋の前後の「気持ちの時系列」をそれぞれ3曲ずつで「かなり正確に描写」したと述べている。

 インターネットでの楽曲の流出は、より日常的になってきている。その背景にあると考えられるのは、音楽ファイルのコピーに特別な技術がほぼ皆無なことと、これらの流出ファイルを求めて多くの人が非公式サイトを利用していることだ。

 米歌手のマドンナ(Madonna)は昨年12月に、次作アルバムから6曲を予定より数か月早くリリースしたが、それはインターネットに初期バージョンが出現したためだ。ビョークとは対照的に、マドンナは怒りをあらわにし、流出を「芸術のレイプ」だと呼んだ。ただ流出した楽曲については、完成バージョンではないとしている。(c)AFP