【1月18日 AFP】ウクライナ東部ルガンスク(Lugansk)州で16日、高齢の男が政府軍の検問所に差し入れた蜂蜜の容器が爆発し、兵士1人が死亡、3人が重傷を負った。ウクライナ当局が17日発表した。

 ヘナディー・モスカル(Hennadiy Moskal)ルガンスク州知事が自身のウェブサイトで明らかにしたところによると、地域住民を名乗る男が政府側と親露派武装勢力側の支配地域の境界にある村の検問所を訪れ、政府軍の兵士に3リットル入りの容器に入った蜂蜜を手渡し、兵士たちに感謝すると言ってその場を立ち去った。ウクライナは蜂蜜の産地として知られ、住民はお茶に入れるなど蜂蜜をよく利用している。

 しかし容器の内部に爆発物が仕掛けられており、兵士が味見をしようと容器を開けたところ爆発したという。この種の事件が起きたのは、ウクライナ東部で戦闘が始まった2014年4月以降では初めて。一連の戦闘でこれまでに4800人以上が死亡している。昨年9月に双方が合意した停戦は繰り返し破られ、最近はドネツク(Donetsk)の空港を中心に戦闘が激化しており、計画されていた和平協定の締結への見通しは一層暗くなっている。(c)AFP