【1月17日 AFP】米国の人里離れた国立公園で先ごろ、130年以上前に製造されたライフル銃が木に立てかけられた状態で発見された。西部開拓時代に作られたこの銃がなぜこの場所に放置されていたのか、専門家たちは首をひねっている。

「西部を征服した銃」と呼ばれ、現地の歴史で重要な地位を占めるライフル、ウィンチェスターM1873(Winchester Model 1873)が見つかったのは、ネバダ(Nevada)州のグレートベイスン国立公園(Great Basin National Park)。たまたま考古学調査チームと共にこの周辺で働いていた同公園の職員、エバ・ジェンセン(Eva Jensen)さんが、杜松(ねず)の木(ジュニパー)に立てかけられていたこのライフルを発見した。

 岩肌が露出する公園内に長年にわたって放置され、外気にさらされてきたライフルは木製のストックにひびが入って「灰色に変色」し、シリンダーはさびて茶色くなり「杜松の木の色に溶け込んでいた」という。

 シリアルナンバーから1882年に製造・出荷されたとみられるが、このライフルについてそれ以上のことは分かっていない。同国立公園は声明で、「専門家らが現在、ライフルがここに置かれた経緯を明らかにするため、過去の新聞や家系図などを詳しく調査している」と説明している。

 ウィンチェスターM1873は1873年から製造が中止された1916年までの間におよそ72万610丁が製造された。発見時には装弾されていなかったが、実際に使用されていた時には.44-40弾が使われていたとみられている。(c)AFP