【1月15日 AFP】国際宇宙ステーション(International Space StationISS)で14日、アンモニア漏れの可能性を示す警報が作動し、宇宙飛行士らが急いで避難した。米航空宇宙局(NASA)はその後、この警報が誤報だった可能性が高いことを明らかにした。

 異常を示す警報は午前4時頃(日本時間同午後6時頃)に作動した。以降、緊急用マスクを装着した乗組員6人はISSのロシア側モジュールへの避難を2回にわたり行った。アンモニアは、ISSの温度調節システムで使用されている。

 この警報についてロシア宇宙庁(Roscosmos、ロスコスモス)は、有毒なアンモニア漏れが原因と国内の報道機関に発表したが、NASAは確認できるデータがないとしながら、乗組員らの無事を強調した。

 ISSのプログラム・マネージャー、マイク・サフレディーニ(Mike Suffredini)氏は、「現時点では、チームはアンモニアが流出したと考えていない。乗組員らに対する危険はまったくなかった」と述べている。

 これに先立ち、米ヒューストン(Houston)のNASA管制センターに所属するジム・ケリー(Jim Kelly)氏は、データからはセンサーの不具合かコンピューターの中継トラブルが誤作動の原因となった可能性があるとしていた。

 NASAによると、避難していた米国人2人を含む宇宙飛行士らは、14日午後3時5分(日本時間15日午前5時5分)に米国側のモジュールに戻ったという。

 NASAはまた、米国のテリー・バーツ(Terry Virts)飛行士とイタリアのサマンサ・クリストフォレッティ(Samantha Cristoforetti)飛行士が米国側モジュールで採取した空気サンプルからは、アンモニア反応は示されなかったとツイッター(Twitter)に投稿している。(c)AFP/Kerry SHERIDAN